挨拶Greeting
日専連は、1936(昭和11)年、商人の自己啓発・相互研鑽研究グループとして、全国の8つの専門店会により結成されました。
商業者の哲学である「真商道」に共鳴し、それを実践することで、自らの社会的地位向上のために活動することを掲げました。
戦時中に一時、解散を余儀なくされましたが、「真商道」の下、戦後、見事に再生し、現在まで、80年余の歴史と伝統を持つ組織として生き続けています。
我が国には、さまざまな商業者の団体がありますが、日専連の最大の特長は何と言っても「真商道」という商業哲学を持って活動していることです。
だからこそ、さまざまな業種の専門店で構成されている日専連が、現在まで生き続けることが出来たのです。
そして、私たちは、「真商道」を基に、日専連としての存在意義を明確に謳った「日専連信条」を、1955(昭和30)年に作りました。
現在は、「日専連信条」をさらにコンパクトにまとめた、「日専連の店からのお約束」を作り、日専連の店はこうあるべきという姿勢を、消費者の皆様にお伝えする運動を呼びかけております。
日専連は、常に、地域のお客様との繋がりを大切にして、地域へのさまざまな社会貢献活動推進のために、取り組んでまいりました。
日専連は、今後も「日専連信条」のもとに、地域のお客様の利便性の提供と地域への貢献活動を通じて、自らの社会的地位向上のために一層の活動を進めてまいりますので、ご指導・ご支援をお願い申し上げます。
「真商道」とはWhat SHINSYODO
江戸時代以来、商売は金もうけの単なる手段にすぎないと考えられてきました。これに対して、「商業は、単に営利的なものではなく、生活者が必要とする物を用立てるという社会的機能がある」ということを示したのが、「真商道」です。そこには、商いに就く生きがいと喜びが、商人のなりわいを通じて求められることをはっきりと示し、商人としての社会的役割を果たすことを明らかにしています。
日専連信条
小売商人は消費者の身近にいて、職能としての深い知識と、親しい隣人としての誠実さで、消費者の経済をしっかりと守り、その日常生活をより豊かにして、暮らしよい明るい社会をつくることが与えられた使命である。そのゆえに、この職業が消費者のために在るものであり、社会的に意義のあることを自覚し、我れ小売商人なりの誇りと喜びとに生涯をかけて悔いない。
商店は、この職業の真価が発揮されて、小売商人が在ることの意義が広く消費者に認められる場である。同時に、「お客さま」と愛称される消費者が、商品とその代価との取引を超えて、小売商人の美しい誠実さと深い 思いやりとに心打たれ、友情の交換が行われる「信頼の場」である。
消費者が求めるものは、良品正価の保証と買い物の楽しさである。小売商人が消費者に信頼されるのは、この保証と、楽しいお買い物の中に流れているまごころのゆえである。従って、無駄のない経費とつつましやかな生活とで、消費者の負担を出来得る限り軽くするよう努めることが、正しい報酬と永遠の繁昌をもたらす唯一の道である。
日専連は小売業を国民経済の上に重要な職能であると確信し、小売商人としての人格をみがき、たゆまざる精進と親類づきあいによる結合のもとに、経営の近代化をはかり、協同の活動を推進し、奉仕の理想である真商道を実現せんとする組織である。